令和4年第3回定例会は、9月5日に開会しています。
一般質問は10人中9番目の12日(月)13時からとなり、青山市長の市政運営を中心に質問し終了いたしました。以下、質問及び答弁の概要をご報告いたします。
令和4年第3回定例会 一般質問 質疑内容(概要版)
1 投票率の向上について
【問】小中学校の統合等により投票所が減少していることが、投票率低下に繋がっている。投票所数、投票率の推移、投票率向上に向けた取り組みは?
【答(選挙管理委員長)】投票所数は、平成28年31か所から令和3年以降は26か所。投票率は、平成28年参議院選挙が56.68%で、今年の参議院選挙では53.12%となっている。移動投票所、循環バスの運行、さらに期日前投票所の設置数の増など視野に入れ、本市にあった投票率向上に向け検討する。
2 消防指令業務の共同運用について
【問】西胆振3消防本部で協議会方式での消防指令業務の共同化を進めるとのことであるが、現時点での課題、消防デジタル無線の整備、今後のスケジュールについて伺う。
【答(消防長)】課題としては、道内では、協議会方式の消防指令業務の共同運用の実例がないことから、道外で既に協議会方式により共同運用を開始している地域への調査研究等を行う。
消防救急デジタル無線は、緊防債の活用が可能となり同時に整備することも検討。
協議の具体的なスケジュールは、任意協議会を10月、今年度内には、地方自治法で定める法定協議会の設置を予定。
【再質】胆振全域での共同運用の場合は、119番通報など緊急通報の受け付けから災害内容に応じて出動車両を選択し各消防本部へ指導を命じる指令まで行う、いわゆる投げ込み方式ということであったが、西胆振3消防本部で行う共同運用の場合は、どのような体制になるのか?
【再答】指令センターから指令後も出動した車両に直接無線装置により、災害情報の提供、収集や無線統制等も行える指令無線一元方式を予定している。
3 公共施設適正化の推進について
(1)本庁舎整備について
【問】本庁舎整備については、建て替え費用としては55億と試算されているが、現在は、物件費も人件費も高騰しており、新築するのか、既存ストックを活用するのか。さらに、外構や附帯設備、どのぐらいかかるのかなど、総額を示さなければそのほかの施設の議論が進まない。本庁舎の在り方について、初めに方向性を出すことが必要だと考えるがどうか。
【答(総務部長】本庁舎については急がれる課題と認識しているが、特に財政負担が大きく、市立病院の在り方に伴う将来的な財政リスクなども考慮した検討とともに、十分な議会論議も必要と考えている。本庁舎の検討も進めながら、公共施設全体の在り方についても、一定の方向性を取りまとめたい。
(2)その他の建て替え時期を迎える公共施設の在り方について
【問】より多くの市民意見を聞くとしていたが、関係団体や市民からどのような意見があり、それらを踏まえた中で、どのような検討がなされているのか。
【答(総務部長)】水族館では料金や展示内容、文化センターではステージや客席規模の違いなどから、代替機能にはならないとの意見が多かった一方で、将来人口や財政状況も踏まえ、代替可能な施設は、廃止もやむを得ないという意見も一定程度あったところ。仮に将来存続しない場合の使用期間や、考えられる代替策の案などについても示し、意見を伺いながら検討を進めたい。
【再質】その他の公共施設については単に存廃だけの議論ではなく、市長のまちづくりのビジョンを示したうえで議論する必要があるのではないか。
【再答】総合計画において、住み続けたいと思えるまちづくりに向けた将来像や方向性を示し、総合戦略や都市計画マスタープラン、行政改革プランなどの各種計画を推進している。将来的な財政状況や、寄せられた市民意見とともに、本市が進めるまちづくりの方向性についても説明しながら、総合的に判断していく。
【再質】任期3期目の4年間が今終わろうとしているこの時点で、いまだに結論も出せない。しかも、議論が深まっていない状況であるが、市長として責任は。
【再答(青山市長)】検討に時間を要しており、明確にお示しを出来ていないと申し訳ないなと思うが、市民全体の愛着ある施設と言ったようなことも、今回のアンケート等でもいただいている。将来にわたって、持続可能で、また魅力あるこのまちづくりに向かって年内には方向性を示したい。
4 青山市長の市政運営について
(1)リーダーシップ、決断力について
【問】市長は、就任当初からのリーダーシップの欠如、決断力等がないとの指摘に対して、自分自身としてはどのようにとらえ、どのように対応、または改善してきたのか。
【答(青山市長)】職員1人一人が、これまで以上に、使命感や熱意情熱、行動力を高め、山積する課題の解決に向け、前例にとらわれない発想で、果敢に挑戦する必要があると考えておりますが、職員の声にもしっかりと耳を傾けながら、信頼関係の構築が何よりも大切。職員が本来の力を発揮できるよう、指導力を発揮し、まちの将来を方向づけていくことが、市政を預かる者の責務であると常に考え対応取り組んでいる。
【再質】その責務を市長は果たしているのか。
【再答】様々な評価があると思うが、実現出来ているかどうか、自分なりにしっかり評価、点検しながら市政運営に努めていきたい。
【意見】点検しながらということであるが、今さら点検しても遅い。今は12年間の青山市長の実績を問われる時期だということを認識すべき。
(2)課題解決に向けた職員への指示について
【問】行政運営には、市長から職員への指示が重要。特に、最大の懸案事項である地域医療や公共施設の在り方に対してどのような指示を出しているのか。
【答】地域医療再編や公共施設の適正化等についは重要な課題。任期を全うする意味でも、不退転の覚悟で臨みたい。職員に対する指示については、大きな政策、大きな重要決定については、組織的、あるいは体系的に指示を出している。
【再質】職員からは、市長から指示されたという声が全く聞こえてこない。本当に指示してるのか。
【再答】直接的に現場の担当者や政策推進本部会議等において適切な指示を出している。例えば、私から副市長、あるいは副市長から部長等に組織的にその指示、命令を出している。
【再質】小泉副市長は、市長の右腕として各部長に指示をする、コミュニケーションを図っていくという役割が出来ているのか。
【再答(小泉副市長)】職員、職場の意見を聞き判断材料を整理する。判断がされた場合には、確実に移行されるように庁内調整を図るということが役割と考えている。
(3)産業誘致について
【問】ある雑誌のインタビューの中で、「私自身が先頭に立って産業誘致に汗を流しています。」と答えている。洋上風力等の産業誘致に対して、具体的にどのように汗を流しているのか。
【答】国や道などに対し、本市の取組やポテンシャルを積極的にアピールしているほか、関連する企業には市長自ら直接訪問するなどし、情報収集や関係性の構築を図っている。
【再質】産業誘致に関しては職員が頑張っている。市長が訪問したことによって企業誘致が進んでいるのか。情報収集であれば職員に任せればいいのでは。市長は懸案事項解決に向けてもっと庁内議論等をすべきではないか。
【再答】企業訪問については、最後に市長という場合もあるがトップセールスという場合もあり、トップがゆえの情報収集という場合もある。私のスタイルとして御理解いただきたい。
(4)人事政策について
【問】教育長、病院事業管理者、消防長など異例の人事を行っているが、どのような経緯考えでの人事となったのか。部長や次長、一定の課長人事は市長の考えが反映されていると思うが、どのような観点で人事を行っているのか。
【答】3名については豊富な経験や知識などが課題解決には必要不可欠だと判断し人選した。管理職につきましては、人物と能力をしっかりと見極めながら、適切に配置をしている。
【再質】3名については素晴らしい人事であるが、市長が人選について携わっていないのでは。管理職の人事について関心があるようには見えないが。
【再答】いろんな方からのご意見を聞くことはあるが、人事権は私にある。人事に関心が薄いというご指摘は否定する。
(5)職員とのコミュニケーション、信頼関係について
【問】市長と職員との間でコミュニケーションが図られ、信頼関係が構築出来ているとは思えない。市長として、この12年間、職員とのコミュニケーションをどのようにとり、信頼関係を構築してきているのか。
【答】職員の話を聞くような環境をつくることが基本中の基本である。職員の声、あるいはこのまちづくり、もちろん議会論議もトータルで踏まえた中で、しっかりと指示を出して成果を上げ、職員を評価し、またそれらの問題を共有しながら職員との信頼関係を構築していくことが大切。
【再質】市長が幾ら、コミュニケーションを図っている信頼関係はあると言っても職員がどういうふうに思っているかである。そうは感じられないが、改めて伺う。
【再答】人と人との関係でありこれで100点満点、これで十分ということは無い。関係をさらに向上できるように、さらに努めていくことが大切。
全体をとおして
【問】職員が優秀であるからこそ、職員任せになり過ぎていないか。そういったことに市長はあぐらをかいていないか。
【答】あぐらを書いてるかと言われると、そのつもりはない。
【再質】市長の自己評価と他の評価のギャップが大きすぎるのではないか。市長はどのように感じるのか。
【再答】この議会という場においても御指摘評価をいただく中で、私もその声をしっかりと受け止めさせていただきながら、自分自身を改め、そしてまたこれからのまちづくりに生かしていく、いったようなところは、これまでもそうでして、今もそうなのかなというふうに考えている。
【最終意見】4期目出馬については市長自身が考えることだが、市長として12年間、十分な仕事をしてきたのが、次の4年間も、市長として市役所内部を固め、市民の意見を聞きながら、室蘭市が抱える多くの難題に立ち向かっていけるのか、総合的に考えて出馬するかどうか結論を出していただきたい。