令和4年度 総務常任委員会先進都市行政視察 5/10~13

510日から13日の日程で総務常任委員会による先進都市の行政調査を行いました。

1 調査項目~義務教育学校について

  調査市~兵庫県姫路市及び京都府亀岡市

義務教育学校については、室蘭市においては児童生徒数の減少に加えて居住地による偏在が顕著になってきたことから、新たな学校づくり検討委員会が開催されており、その中で、さらなる統合や義務教育学校の必要性等について検討がなされていています。

まず、姫路市は、人口525,365人で小学校66校、中学校32校があり、中学校ブロック単位で小中一貫教育を推進しており、施設一体型、施設隣接型、施設分離型の義務教育学校が各1校の3校があります。

小中一貫教育を進めるにあたっては、教育振興計画の中で第1期(平成2731年度)では「組織としての学校力の向上」、第2期(令和2年~6年度)では.「異業種間連携の強化」の施策として小中一貫教育を推進しており、1.小中共通の教育目標・目指す子供像の設定、2.9年間を見通した一貫した指導、3.小中教職員・保護者・地域住民による協働実践を小中一貫教育の三要素として定義しています。

亀岡市は、人口87,302人で、小学校17校、中学校7校、義務教育学校1校があります。

平成20年に川東小・高田中学校運営協議会発足、平成21年に小中一貫教育研究会を設置。両校とも老朽化が進んでいたことから、平成25年度から施設一体型小中一貫校校舎を高田中グランドに建設開始。平成26年に高田中が新校舎に移転し、平成27年には亀岡川東学園 川東小学校・高田中学校≪小中一貫校≫開校、川東小も新校舎に移転。平成29年に体育館やグランドなどすべての工事が完了したことから亀岡市立亀岡川東学園≪義務教育学校≫として開校。

義務教育学校の導入については、建設既存の学校施設の老朽化への対応(新校舎建設)もあったようですが、義務教育9年間の学校目標を設定し、9年間の系統を確保した教育課程を編成・実施する新しい種類の学校(小学校でも中学校でもない義務教育学校)を目指すということでありました。

両市の説明を聞いた中で、義務教育学校導入には前期から後期課程(小学校から中学校)へのなだらかな移行による不安軽減、多様な年齢の子供が学年を超えた交流、日学的大きな集団での学習機会の創出、小中教員の協働による手厚い指導・組織対応、9年間を一体的に見渡した教育活動などにメリットがあるということでした。一方で環境変化が乏しい、小学校6年(最高学年)としての自覚を持ちにくいなどのデメリットも挙げられていましたが、室蘭においても地域によっては導入を検討すべきと感じました。

導入には様々な解決すべき項目がありますが、一番の課題は小中の先生同士の交流であり、導入前から研修や交流を行うことが重要とのことでした。

 

2 調査項目~本庁舎整備について

  調査市~愛知県常滑市

2点目としての本庁舎整備についてですが、室蘭市庁舎は昭和29年及び昭和39年に建設され、老朽化が進み耐震化もないことから、今後の整備が喫緊の課題となっています。

常滑市は、人口58,460人。庁舎は、昭和44年に建設され耐震性を満たしておらず、敷地も津波の浸水区域であるうえ埋め立て地のため液状化の危険性があること、また、耐震補強計画中に熊本地震・鳥取県中部地震が発生し、「地震などの災害に耐えられるだけでなく、業務の継続ができる市庁舎であること」と耐震化方針の見直しを行った結果、当初7億円と見積もっていた耐震補強工事概算費用が20億円という事業費となったこともあり、平成295月に耐震改修か建て替えか等について話し合うことを目的とした「市庁舎の今後の在り方を考える市民会議」を立ち上げ、5回の会議を経て同年11月に財源や安全面、利便性を考慮した建替えが多数を占めることなどから新庁舎建設に着手し、令和41月にオープンしたものです。

庁舎建設にあたっては、人口規模、職員数(296人)等の類似団体の事例も参考に延べ床面積を約1万㎡、来庁者駐車場118台分で約3千㎡とし、建設場所は、平成27年に高台に移転新築された市民病の隣接地、財源は、緊急防災・減債事業債を活用し、工事手法は、建設コストの縮減及び工期の短縮効果に優れたECI方式(設計時から施工業者を選考し、協力して設計を行い、施工業務を契約する方式)を採用。

最終的な事業費は、71億4千9百万円(こども図書室部分除く)で、その内緊防債は35億6千3百万円。

常滑新庁舎は、防災対策として高台に移転するとともに基礎免震装置、非常用発電機、汚水を7日分以上貯留可能な汚水槽を整備するとともに、 市民の利用頻度が高い窓口をワンフロアに集約。また、単純明快な3フロアで構成し、動線の分かりやすさを重視されており、1Fには閉庁日でも利用可能なこども図書室や市民ギャラリーを配置されているなど、職員にとっては働きやすく、市民にとっては利用しやすい素晴らし庁舎でした。

本市としては、窓口部門が広域センタービルに配置されており、これを集約することができないこと、また、新庁舎も蘭西地域とした場合、現在東室蘭駅内にある蘭東支所の在り方も検討しなければならないこと、また一番の懸念である財源については、令和7年まで延長された緊防債の活用も間に合わないことなどを非常に多くの課題があります。

 ただ、現庁舎はすでに限界となっていることから早急に結論を出すことが重要となっています。既存ストックの活用を含めた検討を進めてまいります。

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